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実物資産四半期レポート:2023年1-3月期

当社では外部の経済成長に依存しない高収益企業を選好、最近の危機の余波で生じる魅力的な投資機会を引き続き模索します。

2023年5月11日
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銀行危機の余波と上場実物資産
 

3 月半ばに市場を混乱させた予想外の銀行危機の余波で、金融状況の逼迫と経済成長の減速は、いずれも以前の想定を上回るペースで進むと予想しています。また、米連邦準制度備理事会(FRB)の政策と金利の見通しがより不透明になるとともに、市場のボラティリティがさらに高まると予想しています。しかし、上場実物資産は、銀行システム危機によって生じるボラティリティと混乱を乗り切ることができるポジションにあると考えています。

2023 年を迎えた時点では、中央銀行の金融引き締め政策によって、世界の経済成長とインフレは鈍化すると予想していました。3 月に発生した予想外のシリコン・バレー・バンクの破綻を受けた銀行セクターの混乱は今や、各国の中央銀行による既に大幅な引き締めを越えて、金融状況の逼迫に寄与し、経済成長とインフレを鈍化させる可能性が高いと思われます。

銀行および銀行規制当局におけるバランスシートの健全化と貸出基準の厳格化に対するフォーカスが高まるにつれ、銀行からの借入コストは上昇し、資金調達が難しくなるとみています。そのため、インフレ水準に依存するものの、FRB は以前の予想より早期に利上げを停止することが可能です。インフレ率の低下とともに引き締め政策も鈍化する可能性が高いものの、政策金利はその効果が十分に経済に浸透するまで、より長期にわたり高止まりする可能性があります。